映画「黒い司法 0%からの奇跡」を紹介!!
今よりも黒人差別が色濃く残る、1987年からの実話を基に始まる悲しい現実と奇跡の物語。
作品情報
黒い司法 0%からの奇跡
原題:JUST MERCY
・2019年 アメリカで公開
・原作はブライアン・スティーヴンソンによる「黒い司法 死刑大国アメリカの冤罪」
あらすじ
1987年、アメリカのアラバマ州モンロー郡で起きた事件から物語は始まる。
黒人のマクミリアンは仕事から帰る途中、警察に車を止められる。警察は無抵抗の彼を「ジョニー・D」と呼び、人違いだと訴えるマクミリアンを強引に逮捕した。
「ジョニー・D」とは、昨年11月に町で起こった凶悪事件の犯罪者の通称だった。
それは、18歳の少女ロンダがクリーニング店で何者かに首を絞められ射殺された。
あれよあれよと、マクミリアンは有罪となり死刑判決が下されたのだ。
そして、ハーバード大学を出た黒人の新人弁護士ブライアンと地元の白人女性エバが共に立ち上がる。
そこに待ち受ける現実はそれはそれは酷いもので、人種差別や弁護人による死刑囚への扱いは理不尽そのものだった。
ブライアンの厳しく辛い闘いが始まる…
キャスト
ブライアン・スティーヴンソン/マイケル・B・ジョーダン
ウォルター・マクミリアン/ジェイミー・フォックス
エバ・アンスリー/ブリー・ラーソン
ハーバート・リチャードソン/ロブ・モーガン
通称 ハーブ
アンソニー・レイ・ヒントン/オシェイ・ジャクソン・Jr
ラルフ・マイヤーズ/ティム・ブレイク・ネルソン
この作品を観る前に少し解説
※一切ネタバレ無しで観たい方は飛ばして下さい。
当時のアラバマ州
悲しいけど、今でも人種差別はありますが、それよりももっと酷い時代のお話で、白人が上位の世界だったのがわかりやすく描かれていました。
ブライアンが向かったアラバマ州は貧富の差が激しく、立派な家が建ち並ぶところに住むのはほぼ白人ばかり、そして黒人が住むのはさらに田舎の小さな家なのです。
警察官は白人、囚人はほぼ黒人だ。
もうこの時点でおかしな光景です。
ブライアンがアラバマ州に向かった理由は?
ブライアンはハーバード大学で弁護士資格を取り、仕事を蹴ってまでアラバマ州にやってきました。
それは、ブライアンがインターン時代に、初めて死刑囚監房に行った時です。
ブライアンが会った死刑囚の彼は、育った町や聴いてきた音楽がほぼ同じで意気投合しました。
しかしそこでも死刑囚への扱いが酷い、看守を目の当たりにするのです。
そしてある時、アラバマ州での証拠不十分の事件について知り、彼は国の補助金で死刑囚専門の弁護士事務所を立ち上げることを決意します。
ブライアン自身も黒人として生まれ、他人事じゃないと思い、母の教えでもある「最も困ってる人のために闘え」という言葉が彼を動かしました。
もちろんその母は、危険な仕事に立ち向かう息子を心配し反対しますが、ブライアンの意気込みに納得し応援してくれます。親なら当然ですよね。ハーバードのロースクールに出て安定した生活が約束されたような生活を蹴ってまで、敵をたくさん作りかねない命の危険さえある挑戦的な仕事ですからね。
共に闘う仲間
そしてアラバマ州で共に闘ってくれる仲間がいます。
地元で活動している白人女性エバです。
エバは心理学の学生時代に、論文を書く過程で死刑囚と初めて会います。その時、死刑囚に就く弁護人の酷さを目の当たりにしたのです。
そんな時、ブライアンから声を掛けられ無報酬だが一緒に闘うと決意したのです。
国の補助金で活動するので無報酬なのに、素晴らしい思想の持主ですね。
さっそく壁が立ちはだかる
借りる予定だったオフィスの管理人とエバが揉めています。
死刑囚専門の弁護士事務所と聞き、突然貸せないと言い出します。
管理人はエバが代表者だと思っていたようですが、あとから到着したブライアンが代表者と知りをブライアンを見るなりさらに貸さない意思が強くなったように感じました。これも黒人だったからじゃないでしょうか。
いざ、刑務所へ行くが、、、
いざアラバマ州刑務所の囚人に面会に向かったブライアンですが、ここでも人種差別の洗礼を受けてしまいます。
ブライアンは事前にアポを取り面会リストに載っているはずだが、看守がブライアンを見るなり、「見ない顔だ。本当に弁護士か?」と疑いだし、普段弁護人には必要のないはずの身体検査が行われるのです。下着まで脱がされ、あざ笑うように尻を突き出せとまで言い放つのです。
ほんと、観てるこっちが殴りたくなりました。
そして死刑囚に次々と話を聞くが、ひどい弁護内容を知ります。
たった3回しか弁護士と会ってない、一瞬で終わる裁判、大した証拠もないのに有罪にされるなど、なかなか酷いものだったのです。
死刑囚たちも、弁護士はいないも同然と諦めている様子。
そしてこのアラバマ州刑務所から釈放された者は1人もいない。
このような感じで、ブライアン、エバ、マクミリアンや家族の厳しい闘いが始まります。
闘いの過程から結末までをぜひ観てほしいと思います。
これが実話を基に描かれていることに驚きを隠せませんが、時代時代に「正義」が現れる世の中も捨てたもんじゃありませんね。
でも、このような差別が早く無くなる世の中が来ることを願っています。
大人が子に無意識に差別を植え付けるのを止めなければいけません。
この作品を観た感想
裁判系の作品はおもしろい作品が多いので観てみましたが、この作品もおもしろかったし、観てよかったと思えました。
でも人種差別のお話って事実が基になっているので、毎回心苦しくなってしまいます。
でも実在する物語の主役ブライアンの活躍はたくさんの方に知ってほしいと思いました。
しかしこの事件、スッキリ解決したわけでは無いようです。これが現実なのです。
昔は監視カメラやスマホといった便利機器は無いし、幾らでも金の力で揉み消したりなんて今よりももっと当たり前にあったのでしょうね。
作品の序盤でもあるように、マクミリアンが逮捕された当初の判決は終身刑でした。しかしキー判事というおじさんが死刑判決に覆したのです。
きっと裏で何かが動いてますよね。
怪しすぎますよね。
話は変わりますが、ブライアン役を演じたマイケル・B・ジョーダンかっこいいですね。
いい体だったし。(笑)
彼はこの作品の制作総指揮者の1人でもあるみたいですね。
気になった方はぜひ観てほしいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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